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人生は永遠に比べれば一日の長さすらない、
めぐる歳(とし)は
もはや帰る望みなしにわれらの日々を追いたてる、
生れたものはみな滅びる、そうとすれば、
とらわれの魂よ、お前は何を夢みる?
なぜわれわれの暗い日がお前の気に入る?
もし、さらに一段と明るいところへ飛ぶために、
お前が羽が十分についた翼を背にもっているのならば?

あすこには皆が望む善がある、
あすこには誰もが憧れる憩(いこ)いがある、
あすこには愛が、喜びがある。

あすこには、おゝわたしの魂よ、至上天(しじょうてん)へ導かれて、
お前はあすこにこの世でわたしがあこがれる
美のイデアを目にすることが出来るだろう。

平川祐弘 : 著 : 「ルネサンスの詩」 : 沖積舎